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失われた世代――ギリシアにおける難民たち [海外メディア記事]

  ギリシアと言えば、いまや、ヨーロッパの最底辺。しかしそんな最底辺をめざして流れてくる不法移民たちもいる。中東やアフリカのイスラム圏からの移民たちだ。

  しかし、ギリシアに来たは良いが仕事が見つからない。難民申請も却下される。そこで、異民族の移民たちと争いをくり広げたり、もっとましな所に行こうと無謀な努力を重ねたりしている。そんな姿を追った一連の作品『拒絶された青春(Adolescence Denied)』でテリー・オニール賞(Terry O'Neill Tag award)を受賞したイタリア人写真家アレッサンドロ・ペンゾAlessandro Penso )の写真が『ガーディアン』紙に載っていたので紹介する。


 イタリアを目指すアフガニスタンの若者――タリバンの軍事支配を嫌って祖国を逃れてきた若者たちだ――が出てくるが、イタリアも債務にひどく苦しんでいる国だ。イタリアに行き着いてもろくな職にありつけないだろう。差別と貧困が待ち受けているだけかもしれない。それを思うと哀感がこみあげてくる。

 行き場を失った若者が、海の彼方に思いをはせながら石を投げている一枚が、望みのない夢を捉えていてとりわけ印象的だ。




A lost generation: Alessandro Penso's award-winning work - in pictures.

guardian.co.uk, Tuesday 22 January 2013 11.51 GMT

http://www.guardian.co.uk/artanddesign/gallery/2013/jan/22/photography-alessandro-penso-oneill-award-in-pictures





失われた世代: アレッサンドロ・ペンゾの受賞作品

イタリアの写真家アレッサンドロ・ペンゾが一連の作品「拒絶された青春――ギリシアにおける移民の若者たち」でテリー・オニール賞を受賞した。ペンゾは戦争で荒廃した祖国を逃れてやってきたアフガニスタンや北アフリカの難民たちを追ったのだ。ギリシアには百万人以上の移民が暮らしており、亡命申請が拒絶されるのは日常的なことだ。




1. コリント市で、人種的なもめ事がきっかけで起こった攻撃の最中、バックする車にはねられた20歳のモロッコ人。ペンゾは言う。「(はねられた)ムスタファ・エル・ムザディールは何か所も負傷した。僕が病院に見舞いに行ったら、彼は警察からの文書をもっていたが、それは彼が不法滞在者だから15日以内に国外退去するように求める文書だった」。

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2.アテネのぺリソスの廃屋で髪をとかすアルジェリアの男性。

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3.イタリアに向かうトラックに飛び乗ろうとするアフガニスタンから来た若者の集団。毎年、多くの者がこうした試みで命を落とす。


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4.夜が来るのを待ちながら石を投げるアフガニスタンの少年たち。夜になると、彼らは港に忍び込むつもりだ。イタリア行の船に不法に乗船しようという望みを抱いているのだ。

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5.移民たちは夜になって岩陰に隠れ、港に忍び込み乗船する絶好の瞬間を待つ。

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6.ペロポネソスのコリントにある古い駅舎にいる移民。

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」(おわり)


















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