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自閉症の子供の割合 [海外メディア記事]

 記事のタイトルに出ている12倍という数字はあまり重要ではなく、自閉症の子供の割合がこれまでの想定よりも少し高いという研究結果のほうが重要なようです。
 『インディペンデント』紙の記事です。
http://www.independent.co.uk/life-style/health-and-families/health-news/autism-study-finds-12fold-rise-in-cases-1692556.html


 自閉症:研究によると発症件数は12倍も増加


 自閉症の子供の数は過去30年間で12倍も増加し、以前の推定値より50㌫ほど高いかもしれないことが、この病気についてのこれまででもっとも詳細な研究によって判明した。

 250,000人もの子供が自閉症か自閉症スペクトラム上の病気をもっているにもかかわらず、そのように診断されなかったと研究者は言う。この数字は、発病していることが判明している500,000人の子供に上乗せされる数字である。

 『ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・サイキアトリー』に発表された、サイモン・バロン=コーエン教授とケンブリッジ大学自閉症研究センターの同僚たちによる正式の研究は、英国における自閉症の有病率についての将来の研究にとって新たな基準となるものであり、教育や他の公共サービスにとって重大な意義をもつものである。この発見が意味することは、生涯にわたって集中的な援助を必要とする若者はもっと多いだろうということである。

 しかし著者たちは、ライフスタイルや環境の変化がこの上昇の背後にあるという考え方は退け、この病気に対する意識や検査技術の向上、穏やかな病気も自閉症として診断するようになった事情などに上昇の原因を帰した。

 自閉症は、その発病者が関係を形成したり他者とコミュニケートすることを困難にする社会的機能の障害である。重い症状から軽い症状に至るまでの様々なケースのスペクトラムがあることが1990年代に認識され、比較的軽い症状にいる人々までをカヴァーするためにアスペルガー症候群という診断名が取り入れられた。

 自閉症がここ10年間論争の的になってきたのは、新三種混合ワクチン(MMR vaccine)との結びつきが取りざたされたからだったが、そのため新三種混合ワクチンの評判はすっかり落ちてしまった。自閉症の発症件数の増加が、新三種混合ワクチン反対運動の活動家によって、新三種混合ワクチン(導入は1988年)の有害な作用の証拠として引き合いに出されたからである。

 2006年、ガイズ、聖トマス両医科大学の研究者は、全人口の1㌫が自閉症スペクトラム上にある疾病の診断を受けるはずだという試算をしたが、それはイギリス全土では500,000の子供に等しい数字である。この数字が自閉症研究における基準となった。  

 さて、バロン=コーエン教授は、精確さを期すために、ケンブリッジシャー州の20,000人の子供に対して3つの違う研究方法を使うことによって、この数字に修正を加えることになった。

 ケンブリッジで特別な教育を必要とする子供の名簿を調べると、発症している子供が1㌫いることが分かる。このことは、親に対する聞き取り調査(41の発症例を明らかにした)によって確証された。しかし、自閉症の子供を発見するために、同じ親に対して行なわれたその後のスクリーニング・テストによって、以前は自閉症と診断されなかった11人の子供が追加された。

 この結果が示していることは、以前自閉症と診断されなかったケースを含めると、64人に1人の子供がこの病気にかかっていることになるが、これは母集団の1.5㌫に等しい。これをイギリスの全人口に適用すると、自閉症の子供の総数は500,000人から750,000人になる。3人の子供が自閉症と診断されるたびごとに、さらに2人の子供が診断からもれているかもしれない、と研究者たちは結論づけた。

 
 バロン=コーエン教授は次のように語った。「もし病院が将来の計画を立てるときは、既知の3つの発症例に対して、未知の発症例が2つ以上あるかもしれないことを、あらかじめ考慮に入れておくべきです。これは重要なことです。現在病院の多くの科は手一杯です。現状維持が精一杯で、診察を待つ人の長い列があちこちに出来ていますからね」。

 彼は次のように付け加えた。「もう充分援助を受けているのであれば、誰もが診断をうける必要があるというわけではないでしょう。しかし病院の各科は準備を整えておく必要があります。事態が悪化し始めた場合、たとえば家を出ていて親の援助を受けられない場合、診断を受けようと思うのが普通ですからね」。

 国立自閉症協会によれば、早期の診断が大事である。親たちは正確な診断のために何年も棒にふる。国立自閉症協会の会長マーク・リーヴァーは次のように語った。「自閉症の患者数の正確な数字は、人々のニーズに見合う充分なレベルのサービスと適切な援助を確保するのに欠かせません」。
 

 」

 
 

 





 

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