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イギリス人のトランプの迎え方

  トランプが国賓としてイギリスを訪問中だが、それに関するあれこれの記事を読むと、日本と何という違いかと愕然となる。


 一番わかりやすいのは巨大バルーン「トランプ・ベビー」。トランプを自分の思い通りにならないと歯をむき出しにして怒る幼稚な子供(ガキ)として表現したものであることは言うまでもない。


2.jpg


 空中に舞い上げるときの模様の動画もある(https://www.theguardian.com/us-news/video/2019/jun/04/trump-baby-blimp-lifts-off-outside-parliament-video)。



このような評価は、ロンドンではすっかり定着しているのだろう。カーン・ロンドン市長も似たような反応を示した。市長は、トランプの訪英直前の記事で、トランプを「(20世紀の)3~40年代に現われたヨーロッパの独裁者に似ている」、「世界中の極右の運動の広告塔」などと批判したのだが、それに対して、いつものように、トランプは「類(たぐい)まれな馬鹿、私ではなく、ロンドンの犯罪のことに専念すべきだ」と攻撃し返した。それを受けて、カーン市長はCNNに次のように答えたという。


「これは、11歳の子供にありがちな振舞いだ。… しかし、彼の振舞い方は彼が決めることだ。私は、似たような仕方で反応することはしない。子供じみたツイートをしたり悪口を言うのは私には相応しくないからね」(https://edition.cnn.com/2019/06/04/uk/sadiq-khan-donald-trump-gbr-intl/index.html)。



 まあ、そんなことは、これまでも散々耳にしてきただろうし、まったくトランプには通じないし堪(こた)えないことは周知のとおり。だけど、そんなトランプを巨大な幼児のバルーンに仕立ててロンドンの空に飛ばしたのは素敵なアイディアだった。これを、今度の大統領選挙のキャンぺーンに使ったらどうだろう? トランプの行く先々でこのバルーンを飛ばしてみれば。


 それにしても、日本では、そんな批判的な動きはあったのだろうか? おそらくなかっただろう。こんな「ベビー」をうやうやしく厳重警備の中でゴルフや相撲に連れて行ったり、六本木の炉端焼き屋に招待したりといったことだけがクローズアップされただけだった。どちらが健全な政治感覚を反映しているかは言うまでもないだろう。このことだけからも、日本人が国際政治的にまったくズレていて健全性からまったくほど遠いことが明らかになるのである。








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