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人類の新たな祖先の発見か [海外メディア記事]

新たな人類の祖先が発見されたようだ。今回の発見は、人類の進化がこれまで考えられてきたよりももっとずっと複線的なものだろうということを示唆する発見のようだ。

  ちなみに、今回発見された「デニソワ類人」とネアンデルタール人と現生人類の関係を判りやすく図式化すると、次のようになるらしい。図はイギリスBBCの記事より。本文はイギリス『ガ-ディアン』紙より。 http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8583254.stm

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http://www.guardian.co.uk/science/2010/mar/24/new-human-species-siberia

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シベリア南部の山岳地帯の洞窟で発見された小さな指の骨は、これまで知られていなかった人類の祖先に属していると、今日科学者たちは述べた。
今回の発見は、未知の人種がネアンデルタール人や早期現生人類と並んで、3万年前までアジアの一部で暮らしていたことを示唆するものである。確認されれば、この発見は、1万3千年前までインドネシアのフローレス島に住んでいた小型の「ホビット」であるホモ・フローレシエンシスの発見以来新しい人類の祖先が確認された初めてのことになるだろう。
指の骨片が発見されたのは、ロシア、モンゴル、中国とカザフスタンにまたがるアルタイ山脈のデニソワ洞窟。この洞窟には12万5千年もの間、人間が暮らしていたとみられ、さまざまな石器の道具や骨がここから回収されてきた。

指の大きさから、科学者たちはこの骨は5歳から7歳の子供のものだと考えているが、それが男だったか女だったかは言うことができないようだ。
ドイツ、ライプツィヒにあるマックス・プランク進化人類学研究所の科学者たちは、骨片に遺伝子テストを施したところ、それがネアンデルタール人や現生人類のDNAプロファイルに合致しないことを発見して大そう驚いた。ヨハネス・クラウゼは、母系の遺伝子だけを受けつぐ細胞小器官のミトコンドリアのDNA解析を行った。DNAは母親に由来するので、彼らはその母を「X-女性(X-woman)」と名づけた。

「それは、これまで一度も見たことがないもののように見えました。ある点では人類に似ている配列なのですが、やはりまったく別物です」とクラウゼは述べた。新たなタイプの人類がDNAだけから確認されたのはこれが初めてのことである。

そのDNAをネアンデルタール人と現生人類のDNA配列と比較することによって、クラウゼのチームは、現生人類が100万年前には今回の新種と共通の祖先を共有していたと結論づけた。現生人類とネアンデルタール人は、50万年前まで生きていた祖先から枝分かれした。
クラウゼは遺伝子テストの結果を見て、プロジェクト・リーダーのスヴァンテ・ペーヴォに電話した。「本当にびっくりしました。彼の言っていることが信じられなかった。からかっているんだろうと思いましたよ」とペーヴォは述べた。骨片は、洞窟の間に4万8000年前から3万年前と推定される洞窟の岩の層から回収されたものだった。
アフリカからユーラシア大陸に移動した最初の人間は190万年前のホモ・エレクトゥスだったが、科学者たちは、ホモ・エレクトゥスが10万年前ごろには絶滅したと考えた。今回の新たな種はおそらくもっと最近になって、約100万年前ごろに、アフリカから移住し、ユーラシア大陸に少なくとも4万年前まで生き残っていた。
クラウゼのチームは、人間の系統樹に今回の新種を位置づけたいと期待して、指の骨片の細胞の核のDNAを現在分析している。この解析によって、この新種と、ネアンデルタール人と現生人類の間に異種交配があったかどうかが示されるはずである。
「3万年から4万年前の期間に、人類には少なくとも3つの異なる形態があったのです。それにインドネシアにはホビットがいたので、更新世(Pleistocene)後期に人類の形態に何が起こっていたかのイメージはこれまでよりもずっと複雑になりますし、これまでよりもずっと興味深いものになります」とペーヴォは述べた。
ロンドン自然史博物館で人類の起源の研究を統括しているクリス・ストリンガーは次のように述べた。「この新たなDNAの作業は、アジアの中央部と東部におけるまだ十分に判っていない人類の進化に対するまったく新しい見方を提供するものです」」。








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